ハイ&サブカルチャー雑誌が次々と休刊。犬雑誌も。


エスクァイアに続き、STUDIO VOICEインファス・パブリケーションズ)が大方の予想を裏切らない形で無事に休刊したと思ったら、他方で海を越えてあのVibeが廃刊を決めており、いよいよ本丸BRUTUSサイゾーも戦線に異常ナシとは言ってもいられない荒涼感が09年夏の真骨頂です。

「エスクァイア」日本版が休刊へ! さらにコンデナストの新雑誌も...... : サイゾーウーマン
サブカル紹介、スタジオ・ボイス休刊へ : ニュース : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
米音楽情報誌Vibe、廃刊。(notrax) - Yahoo!ニュース

サブカル系と呼ばれた雑誌が軒並み全滅している状況ですが、一方ハイカルチャーといわれたところでは、先日、マリ・クレールアシェット婦人画報社)が、お亡くなりになったのが記憶に新しい。

雑誌マリ・クレール日本版が9月号で休刊 | ウーマンエキサイト・ガルボ


そして、一部に絶大なる人気のあったDOG FANまでもが何故か死亡。

愛犬マガジン「DOG FAN(ドッグファン)」休刊発表 - 犬 ニュース01 - 犬専門ニュース情報サイト


やっぱ時代はネット、しかもモバイルだよね〜なんてぼやいてる隙間を縫って、月間1億3000万PVをたたき出す携帯サイトが早々に店仕舞い。

リクルート、R25とL25の携帯サイトを終了へ - ケータイ Watch


個人的な感覚では、スタジオボイスがなくなろうとも特に大勢に影響なしであることは間違いないですが、たまに鋭い切り口で魅せる特集のアーカイブ機能が失われるのは、非常に不便だなと感じます。
とはいえ、見辛い文字と、アグレッシヴすぎるレイアウトの雑誌が今まで延命していたことも、それはそれで奇跡をみたという感じでもあります。




逆ネットに強い親和性があるわけではない40歳女性らを対象に据えた場合は、雑誌はまだ売れるのでしょうか。

女性誌:「Age」創刊 アラフォー世代へ応援歌「強気で生きよう」 /東京 - 毎日jp(毎日新聞)


40台といえば、子育て真っ最中。
オリーブ、アンアンを愛読する雑誌好き少女だったという編集の池田氏
離婚や孤独を経験済みというTHE東京的な感性を軸にこの雑誌を紡いでいくのでしょうが、広い日本全体としてそれはAERA的な謎を残すのではないだろうかと、生粋の地方出身である僕なんかは思ってしまいます。


僕も、10代の頃イチバンなりたかったのは雑誌を作る人。
雑誌は何よりもどんなおとな達よりも教科書だったし、すみからすみまで事実舐めるように読んでいて、うおーもっと情報をくれーと吠えていた気がする。
Kindleがそれに変わるのかどうかわからないけども、最適な教科書は、どうもモニター画面じゃない気がする。


若者よ、いまはどの教科書を手に取るのか。
出版社よ、ぼくら雑誌慣れしたアラサー男児は、雑誌を買うモチベーションはあるが良い選択枝がないのだ。
確かに雑誌はネットに置き換えられる部分は非常に大きい。
特に、雑誌の進行のお決まりで季節毎に必ず組まれる特集(女性誌なら日焼け対策コスメ特集、男性誌なら時計特集など)は、ほしいと思ったときに検索すればいいので、特集が読者にとってまったく"特"別な"集"まりに感じられないという。


ある関係者が「本や雑誌は、単なるモノじゃなくて文化だから、残さないといけない。売れるものすなわちいいものではない!」というようなことを切々と語ってくれたことがある。
ままある展開で、文化だいすきな僕は心情的にはよくわかるため、特にコメントはしなかったが、実は腹の中で思い出した言葉があった。


―― 有名なダーウィンの言葉とされる一説。
「強い者が生き残ったわけではない。
 賢い者が生き残ったわけでもない。
 変化に対応した者が生き残ったのだ。」


ああ、でも、もっと雑誌が読みたいよ!ママー